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06/09/17(日) 1日目 モーグリは現代っ子

※06/09/11 「DS版FF3」プレイ1日目

プレイ開始に至るまでの経緯は大体この前「雑文」にて書いた通りである。して、プレイ当日を迎えたのであるが。
借りる時にあまり図々しく受け取られない様にという事で「じゃあ始めの方だけやってみたい」と申し出てみたらば貸し出し期間が一週間に設定され、元々はそうは言いつつ一通りプレイしたかったその思いを見事粉砕されてしまった私。
一週間じゃあ、幾ら相手が元小容量FCソフトのFF3だと言えども私の攻略スピードからすると間に合いそうにない。しかし間に合いそうにはないが、相当な分だけ進められてしまう。つまりこれだと、普通に一週間プレイしてしまっていてはいい所までシナリオが進んだ段階で返却期日を迎えるという、最も避けられるべき場面に直面する事になってしまうのだ。だから私自身、最初はあの時の建前通り、初めの方だけをやってどんな感じなのかその感触を確かめるだけで大人しく返そうと思っていた。
で、その思いは後々撤回される事になるのだけれど、今日の所はそれはおいておくとして、以下には初日、ちょいとプレイしてみて思った事なぞを。

まず思ったのは、「今回は最初から四人揃ってる訳じゃないんだなあ」という事。まあ、今回のリメイクに当たり四人の主人公格キャラクターはそれぞれ個別の設定が用意されたので(FC版は同一グラフィックの色違いでしかなく、殆ど名前でしか識別出来なかった)、四人共がウルの村の人間である必要はない訳か。ただそれにしても、ルーネス一人で戦うランドタートルの、見た目と実力との差ったらどうよ。
それから音楽面。これについてはFC版の雰囲気をあまり壊してはおらず、安心して、また当時の(つっても私にとっては五、六年しか遡らない過去の事だが)雰囲気を懐かしんで聴けた。巷の評価はまだよく知らないが、これだったらPS版FF1の時とかにあった批判は少なかったんじゃないかな。まあ、大体に曲数もそこそこあったFF3と、PS版製作に当たって新たに既存曲のアレンジを作ったりする必要のあったFF1とはそのまま比べちゃいかんが。
不満点も勿論あった。中でも私が残念に思ったのは、「モグネット」なるシステムが存在する関係でモーグリが序盤から登場しているという事であった。と言っても、FC版を知らない方にとっては何を言っているのか分からないだろうと思うが、モーグリというキャラクターはシリーズ初出であるFF3時、今にして思えばかなり特殊な扱いを受けていたキャラクターだったのだ。
FC版FF3のモーグリの特徴は、何と言ってもその口調にある。一つご紹介しよう。

「ドーガ様。えっ? まさか魔法陣の洞窟に入られるのですか? 止めて下さいっ! あそこは危険です!」

このセリフをモーグリにしか見えない外見の生物が喋っている訳だ。ちなみに彼等の(七、八匹いたっけか)鳴き声と思しき声は「ニャー」であった。当時FFは9までプレイしていて、モーグリと言えば「クポ」だと思い込んでいた私にとって、それはそれは衝撃的な事実だったものだ。と同時に、私の中でFF3のモーグリとは上記の様な、ドーガに仕える忠実な家来的存在でありそして極めて礼儀正しい奴等なのだとインプットされたのである。
だがその、かつてはドーガの館にしか登場しなかった筈のモーグリが、普通の村々にこれまた普通に現れてくれちゃっているどころか、「クポ」などという軟派な言葉を吐いてしまっていたのだ。これは、シナリオを進めていけばいずれ会う事になるのであろうドーガの館のモーグリ達も同様の存在に成り下がっているか、或いはドーガの館に登場するキャラクターが何か別の者に差し替えられてしまっている可能性を示唆した。
そう、他は割と原作に対して忠実にリメイクされている様に見えるFF3なのに、モーグリに愛くるしくも何ともないセリフを喋らせるという事についてだけは踏襲されていなかった事実に、私は少しだけ寂しさを覚えたのであった。

時代と寝たかスクウェア。
あ、でも、その傾向はちょっと前から既にあった事か。


進行状況:1日目



06/09/18(月) 2日目 みみっちい話

※06/09/12 「DS版FF3」プレイ2日目

前日のプレイは飛空艇で大岩を破壊した所までで終わっていたが、「初めの方だけ」という方針を貫くのならプレイを止める最も良きタイミングは恐らくここであった。なのに、前日のプレイで思いの外面白味を感じてしまい、一応まだ中途終了する気満々ではあれど、二日目のプレイを始めてしまう私である。

さて、昨日に続く話だけれど、本作をプレイしていての不満点は何もモーグリ云々についてのみではない。勿論だが他にもあるぞ。つーかむしろモーグリの口調がどうこうというみみっちい話は後回しにするべき事柄だったんじゃないかとも思うがそれはまあいいとして。
これまた細かい話になってしまう様だが、しかしこれは声を大にして言っておかなくてはなるまい。操作性や利便性の悪さである。
まず気になったのは、装備メニューに「最強装備」コマンドがない事。併せて、ジョブチェンジ後自動で最強装備されてくれない事。後者はFF5経験があればこその要望なので、もし開発者側が「あくまで原作再現度重視でこうなったのです」と言うのであれば納得させられないではないが、それであっても前者はどうだろう。本当にFC版を再現しようとして最強装備コマンドを作らなかったのなら呆れを通り越した称賛を送りたい所であるが。とにかくこれはいちいち各パーツに適当な武具を装備させていくのが面倒であった。
しかしそれよりももっと気になったのは、バトル中のコマンド入力がAボタン押しっ放しで連続決定されてくれない事か。つまりコマンド決定→対象決定という作業を四人分、都合八回のAボタン入力を、その都度ボタンから指を離して行わなければならないのであり、これも割と面倒臭い。バトル終了時のギル及び経験値入手メッセージもボタン押しっ放しで終わってはくれず、これもまたちょいと面倒臭い。その都度操作と言ったって何秒とない事なのではあるが、大体にバトルというものは何十回何百回と繰り返していくものなのだから、そこら辺のユーザーインターフェースと言うか、何と言うかには配慮が欲しかったなあ。つーか、記憶している限りFC版FF3ではこのどちらもAボタン押しっ放しが通用した筈で、即ち改悪と言ってすら構わない事になると思うのだがそこの所はどうお考えか株式会社マトリックスさん。この件がある以上先の「最強装備」コマンドについても「原作を再現」とかいうコメントで逃げる事は許されないぞ株式会社マトリックスさん。

とまあ、何だか本当に細かい話ばかりする様で、「そんな重箱の隅を突く様な真似しなくても」と思われるかもしれないが、裏を返せばこれは、リメイク作という事に関する(昨日も言った音楽面とか、3D化とかいう点での)大まかな部分での不満はそんなにない、という事であるのだ。
だからこそ私は、こうして思わず二日目もDSを手に取ってしまったのだろう。のめり込むあまり、更にその翌日も懲りずにシナリオを進めてしまった私は、いよいよ「中途終了」というプレイ開始当初の予定を変更せざるを得なくなってくるのだが…


進行状況:2日目



06/09/19(火) 3日目 行進は止まらない

※06/09/13 「DS版FF3」プレイ3日目

再三申し上げている通りで、ここまでの段階では私としても、途中でプレイを中断しソフト及びハードを返却するにやぶさかではなく、故にのんびりと16年の時を越えて復活したFF3という作品を楽しんでいるつもりであった。そしてそれはここまでの二日間はさほどFF3DSに多くの時間を割いた訳ではないという事も意味する。
なのにここまでの二日間を終えてみると、どうもプレイ時間に対してシナリオの進みが良い様な気がする。いや、気がするのではなくて、良いのだ。言い換えれば、シナリオがやけにテンポ良く進んでいるのだ。
何故。その答えを導き出すまでにそう多くの時間は要しなかった。今回、ここまでのプレイでまだ一度たりとも経験値或いはギルを稼ぐ事を目的としたバトルを行っていないのだ。
私が通常「その段階における最強装備を整えてから次へ行く」という慎重にも程があるプレイをしている事は知る人ぞ知る所である。しかしその方針を今回、「どうせ途中で止めるから」という理由で変更しているのではない。と言って「一週間しか時間がないからクリアする為にはいちいち装備なんて整えてらんない」と思ってそうしている訳でもない。今回もちゃんとその原則には則ってプレイをしているのだ、あくまでも。
では何がそうさせているのかと言えば、それはお宝なのだ。宝箱の中身についてFC版からどの程度の変更が加えられたのかはよく知らないのだが、プレイしているとやけにギルの入った宝箱に出くわすのだ。こちとら「無くなったら稼ぎゃあいいよな」位の気持ちでプレイしてるもんだから特にギルを節約する事もないってのに、いよいよギルが底を尽き始めてきたかな、となるとタイミングよく現れるギル宝箱。しかも大抵複数セット。それを元手に次の町や村で装備を整えると間に合っちゃう。だもんで他にする事もないしさっさとダンジョンへ出発、クリア。結果的にシナリオはサクサク進んでいくのであった。

プレイ三日目頃ともなるとそろそろ色気も出始めて「この調子だったらクリアもいけるんじゃないか?」なんて事を思い始めてきたので、シナリオがトントン拍子で進むという事についてはまああまり問題とするでもないのだが、当然、この現象は別の所で深刻な問題を引き起こす事になる。そう、ルーネス始め四人のキャラクターのレベルが適正よりも低くなりがちになるのだ。
炎の洞窟辺りからそれはじわじわと表出し始めた。まず同洞窟奥でのサラマンダー戦で本プレイ初の全滅。今のレベルじゃまともに回復する暇もねーなと悟った私は、黒魔道師×3+白魔道師×1のブリザラ連発という力尽くもいい所な作戦でここを突破。
そして次が、前半の山場として名高いハイン戦であるのだが、これがまた大変。もっともこいつについては、直前のイベントが終わってすぐ、それも火のクリスタルから授かった新ジョブにチェンジした直後城に強制連行された関係で自ずから難易度を引き上げた所があるから、しっかり計画立てて挑めばあんなには苦労しなかったとは思うんだけど(直前のイベントが終わってすぐ=元白魔道師と元黒魔道師の二人が赤魔道師にチェンジしたのだが、それぞれ元々セットしていた白、黒の魔法のみでハインの城突入。新ジョブにチェンジ直後=低熟練度)。
ただそれを差し引いても、奴は手強い、と言うか卑怯であった。ハインは「バリアチェンジ」で弱点属性がコロコロと変わるから学者(ジョブの一つ)の「しらべる」で弱点を調べてから攻撃する、というのがゲーム中でもきちんと示される言わばハイン戦の定石である筈なのに、この「しらべる」作戦がまあ見事に役立たずなのだ。
話は単純な事で、ハインの「バリアチェンジ」の頻度が高めな為に折角弱点を調べても、次のターンに当該属性で攻撃を仕掛けるまでの間に「バリアチェンジ」されてしまうケースが、私の場合で言えば軽く50%以上の確率で起こるのである。頻繁に弱点を変えられるという事は魔法による攻撃チャンス自体がまず中々巡ってこないという事でもあるが、かてて加えてようやく仕掛けた(三回程度しか使えない)ラ系黒魔法も先手を取られた挙句の「バリアチェンジ」で無駄撃ちとなれば、そりゃ卑怯と言うしかなかろうもの。だってこっちは誰あろうFF3DS内で指示された戦法に則って戦ってるんだぞ。それでこの仕打ちとはどういう事だ。
ハインの城内部では当然セーブ出来ないから負ければ強制連行前から。先にも述べた通り赤魔道師が二人もいるにも拘らず魔法攻撃役も魔法回復役も一人ずつしかいないという完全な失策の上での戦いではあったにせよ、どうあっても負ける訳にいかなかった私は、珍しく「ボムのかけら」や「なんきょくのかぜ」といったアイテムまで総動員した末、何とか奇跡の勝利を収める事となった。

本気でクリアするつもりになった途端にこの苦戦。
だがこれも、次に私を待ち受けていたあの地獄に比べれば何でもない、屁の様なものだった。つーか屁だった。


進行状況:3日目



06/09/20(水) 4日目 四人いるのにワンマンアーミー

※06/09/14 「DS版FF3」プレイ4日目

実はこの日は、前日辺りからとうとう本腰入れてプレイする事を決意した関係で、更に1.5倍近くの時間を何とか割き、出来る限りシナリオを進めようと努めていた日であった。が、結局その思いは虚しくも、あまり芳しくない結果しか残せずして終わる。何故ならばこの日私は、プレイ全体を通してもなお一、二を争う難度だったんじゃないかと思える程の壁にぶつかったからだ。
その名も水の洞窟。水のクリスタルが封じられている、かのハイン戦を屁たらしめた難所。とにかくここが辛かった。
何が辛かったって、やけにザコ敵が強いのだ。当時のこちらのジョブ編成は、確かルーネスがナイト、アルクゥとレフィアが赤魔道師、イングズがシーフ(攻略途中でモンクへジョブチェンジ)で、先のハイン戦の時とは違って二人の赤魔道師にはしっかり有用な魔法をそれぞれに覚えさせていたので、そこまで酷い状況ではなかった筈なのにだ。とにかくモンスターからの物理攻撃でとてつもないダメージを記録してしまう。魔道師連中が相手だと、二回殴られて戦闘不能、なんて事もあったかもしれない。装備はきちんと整えている筈なのに。つーかその装備ってのは、ハイン戦から変わっていない訳だが。
こんな状況なだけに、とても頼りになったのがナイトの存在であった。ナイトは鎧だ兜だを装備して守りが堅い上に瀕死状態の味方への物理攻撃を防いでくれるからである。水の洞窟内には全体化魔法を使用してくるモンスターも(私が把握する限りでは)いない為、ナイト以外の三人が瀕死状態になったらパーティー同行中のエリアがケアルラで回復させてくれるまで放置していた方が被ダメージ量を抑えられる訳だ。実際、ルーネス以外の全員が瀕死状態で、敵パーティーの攻撃を彼が一手に喰らう様な場面も度々あった。
しかし、こんな事で容易くクリア出来る程この洞窟は温くはなかった。ある時、コッカトリスなる名のモンスターの攻撃を受け止めた所、ルーネスが石化してしまったのだ。当然石化中は他のメンバーの事なんて守れる筈もない。中には今にも戦闘不能になりそうな者もいると言うのに、容赦なく降り掛かるコッカトリスの猛攻(と言っても出現するのは二匹だけだが)に続々と倒れる残りのメンバー。防御の要であると同時に攻撃の要でもあったナイトを欠いたパーティーは、その後瞬く間に全滅してしまったのであった。
こうした事が、その後も二、三度続いた。それぞれの全滅はコッカトリスだけが原因ではないが、何しろ上述した様なダメージ量である為に、バックアタックで一ターン先制されるだけで壊滅的ダメージを被ったりする事が珍しくないのだ。やはり、ハイン戦からも全くレベル上げしなかったし、レベル不足が顕著に響いたんだろうか。

入り口付近でエリアが封印の扉を開くシーンを何度も見つつ、巷ではFF3DS難敵の一角と言われているらしいそこのボスのクラーケンこそ根性で初見突破したけれど、洞窟の道中含めあまりに戦闘不能者が頻出するあまり洞窟突入前に持っていた「フェニックスの尾」6個を全て使い切ってしまう羽目になった。
本プレイ開始後しばらくして思い出した事だがFF3では「フェニックスの尾」は非売品。それを失ったという事は、今後しばらく、また何処かの宝箱から入手するかはたまたレイズが登場するまでは洞窟内での戦闘不能状態を解除出来ない事態を意味する。

今回一通りの探索で延べ6人倒れたのに、これから先0に抑えるなんて出来る訳ないだろ…
後三日。中盤にして突然訪れた山場にメキメキ下がるテンション。この時、ほんのちょっとだけ「止めようかな」とか思ってしまった事は内緒だ。


進行状況:4日目



06/09/21(木) 5日目 テンション上昇曲線

※06/09/15 「DS版FF3」プレイ5日目

水の洞窟でメキメキ下がった私のテンションだったけれども、そうして早底辺に達した気分はその日の内には見る見る回復してきた。あのクラーケン戦を終え、水のクリスタルから授かったジョブが追加、そして次に訪れたアムルの村でようやく新装備を購入出来、ザコ戦の安定感が格段に増したのだ。同時にここではプレイ開始から初めてギル稼ぎを敢行。これまで適正値よりも低かったのではと思われるレベルも多少底上げでこれまた一安心。続く下水道だのゴールドルの館だのを、端から無理だと決めてかかっていた戦闘不能者0で切り抜けられた頃には、水の洞窟でのタイムロスなんてもうどうでもよくなってたね、うん。

その日は更に、FC版時代から本作屈指の強さを誇ると言われていたガルーダまで撃破。ちょいとばかし巷の声に耳を傾けてみるとやれ何度やっても勝てないだの(本作には乱数関係で致命的な問題があるらしく、それも関係してる様な気がしてならないが)、やれ「いなずま」が卑怯だの、はたまたパーティー全員を竜騎士にして全員「ジャンプ」で攻めたらたった二ターンぽっちで勝てただのいう意見が見て取れる事を考えると、竜騎士一人で試しに挑んでみて、そのまま勝てちゃった私は相当運が良かったんだという事らしい。何しろ思い返すと、「いなずま」がバトル中に一度しかこなかったからなあ。バトル終了時に竜騎士のルーネスだけが戦闘不能状態になってたのが皮肉ではあったけれども。
ここで一発目に滅多打ちに遭ってたら四人が竜騎士になるべく装備品購入の為のギル稼ぎに奔走する羽目になったろうから、全体のプレイが七日目にまでずれ込んでた可能性があるなあ。何なんだこのギリギリのスケジューリングは。

ああそうだ、サロニアと言えばね、ガルーダを倒した後に城の兵士が言ってた言葉を思い出すね。

アルス王子は、サロニアを愛し
平和を取り戻すために
たった1人で、戦ったのだ…

…おい、違うだろ? アルス王子は我々と出会って初めてサロニアを救うだけの活躍が出来たんだろ? もっと言えば王子、言う程活躍してくれた訳でもないぞ。過大評価もそこそこにしろ?

して、とても濃いプレイ四日目が終了。続く五日目は前日の苦労も何処へやらで、辛くはないけど楽でもないそこそこの感じでテンポ良く進行。五日目終了時点で残すは古代の民の迷宮突破、禁断の地エウレカ探索、ラストダンジョンの三ダンジョンを残すのみとなった。
水の洞窟突破時を最低ラインに、少しずつながら勢いを増す光の戦士一行。彼等の冒険はいよいよ大詰めを迎えようとしていた。
が、私には一つだけ、残念な事があった。その事実を目の当たりにした時には思わず落胆の色を隠せなかったものである。

そう、ドーガの館のモーグリが「クポ」「クポ」と…


進行状況:5日目



06/09/22(金) 6日目 スキュラ嫌い

※06/09/16 「DS版FF3」プレイ6日目

この日にもなると、猶予を翌日丸一日分も残した状況で後はラストダンジョン、といった感じだった事もあり、幾分気持ちに余裕を持ってプレイに臨む事が出来ていた様な気がする。つーか、初めてゲームそのものに集中出来たのがプレイ最終日ってのはどういう事だ。

それはさておき、土のクリスタルから称号を授かった段階でメンバーのジョブはルーネスが忍者、アルクゥが賢者、レフィアが導士、イングズが空手家となり、ラストダンジョンはこの布陣での攻略となった。が、熟練度の低さが要因か、古代の民の迷宮はともかくとしてもクリスタルタワーのザコ敵共相手だといちいちバトルに時間がかかってしまってしょうがない。
しかしそこは、その日初めて時間的余裕を勝ち取るに至った私である。何分余裕があるもんで、前日までは「捨て」だった召喚獣連中のイベントをレベル上げがてらに消化。メンバーに魔界幻士の一人もいないんだからどうせ呼び出す事はないんだろうという確信はありつつも、カタスト、リバイア、バハムルという強力召喚獣を引っさげて、改めて挑戦開始である。

まずはエウレカ。ボスを倒すとHP、MPが全回復する仕様(FC版もこうだったっけか? よく覚えてない)を頼りに魔法残量を全く気にする事のない攻略で快調に進撃。回復役導士による毎ターンの、相手に先制される事を前提とした先読み全体ケアルダ作戦でアモン、くのいち、ジェネラル、ガーディアンと強力武器の守護者的ボスを続々と撃破していった(途中でイングズが空手家→ナイトにジョブチェンジ。以後ジョブ固定)。
だが、最深部を一マップ先に控えた場所で事故が起こる。「ちょうろうのつえ」に宿っていたというスキュラとのバトルでである。いやね、今考えてもこいつはズルいと思うよ。何しろこちらのレベル的に一撃死相当のダメージを与えてくるホーリーに、魔導士キャラなのにも拘らずそこそこ強いばかりか石化の追加効果を持つ通常攻撃、それに全体化ファイガとかときたもんだ。当然そんな凶悪な奴だなんて当時知る由もなかった私はてっきりそれまでのボスと同じ感じで勝てるかな、とか、おいおい、ボス戦全勝じゃ名うてのエウレカも形無しだなあ、とか思っていたというのにホーリーで一人戦闘不能、返す刀で殴られて一人石化というコンボを喰らって立て直しのチャンスすら貰えず全滅したのである。まあスキュラの凶悪さを知っていなかったのはもしかしたら単にFC版での記憶を忘れていた私に非があるだけの事かもしれないけれど。
繰り返すが所はエウレカの最深部一歩手前。中々に気落ちする事故ではあったが、仮にこの後に控えている一連のラストダンジョン攻略中に同様の事態に遭遇した事を考えれば、何のこれしき、と言った所か。昨日までの私だったんならともかく今の私にかかればこんな些細な事、喚いてもいられない。
とは言え、思った。あまりに非の打ち所のない叩きのめされ方だっただけに、次に挑戦して勝てる保障は何処にもない。どうせ魔導士系キャラクターは物理攻撃なんてしない事だし、スルーするのもありかな、と。しかし同時にこうも思った。一旦エウレカ最深部まで行けばレベル8の魔法が買える。そうすれば、いよいよあのアレイズが使える。アレイズがあれば、かなり安定もしてくるんじゃなかろうか…
という訳で、エウレカ再挑戦後まずは「ちょうろうのつえ」を無視して奥へ行き必要な魔法等々を入手。更に念を入れて一旦外でセーブした上で「ちょうろうのつえ」一つだけの為に再び潜り、再戦。かかる後、無事にスキュラ撃破と相成った。
後から見てみれば「ちょうろうのつえ」は使うとケアルラの効果だそうで、安易に諦めず手に入れといて良かったなあとつくづく思った次第である。

さて、そういう訳で残るはクリスタルタワー…といきたい所なのであるが、都合により時間がないので残りは明日へ。
いや、別に明日の更新ネタ稼ぎという訳ではないぞ。ないったら。


進行状況:6日目



06/09/23(土) 7日目 セーブ出来ないという事

※06/09/16 「DS版FF3」プレイ6日目続き

だから更新ネタ稼ぎじゃないってば。え、そんなのはどうでもいい。ごもっとも。

以前に、本作はかなりFC版に沿ってリメイクされているなあ、みたいな事を書いたけれども、中でもプレイしていて感動したのはこのラストダンジョンだったかもしれない。セーブポイントが存在しないのだ。
以前共同企画の方でちょっとだけ触れていた様に、てっきりDS版の方では近年のゲームの難易度傾向に流される形でセーブポイントを配置してFC版からのオールドファンから非難されるものだとばかり思っていたのだが、そこにはそんな生温いものは備えられていなかった。確かに、DS版のラストダンジョンは(と言うかダンジョン全般に言える事だが)FC版の理不尽とも言えた作りに比べて大幅に簡易化され、攻略に要する時間も随分と短くなったものだ。だが私は、クリスタルタワー最上階で戦う魔王ザンデ戦後、一旦帰る事も出来ないまま闇の世界でのラスボス含むボス五連戦に挑まなければならないという仕様を貫き通し、セーブ封印というストイックなプレイを強制させる開発陣の精神に称賛を送りたい。勿論攻略するに当たっては苦労したし、精神的にも疲弊した。しかしそれでも言いたい。「よくやってくれた」
この大英断は一体誰が下したのだろうね。バイトのデバッグかな?

そんなラストダンジョンであるけれども、慎重に慎重を期して全てのザコ敵を相手していたら思いの外ラスボス戦までに時間がかかった事を除いては危なげ攻略だった。して、やっとの思いでいよいよくらやみのくも戦だった訳なのだが。
何か、当然クリスタルタワーで戦った時に初めて知ったんだけれども、今回の奴には触手が二本生えてらっしゃる様で。流石にこればっかりは、FC版で見た「はどうほう」一辺倒野郎の再現という訳にいかなかったか。ラストダンジョンには思い入れがあっても波動砲バカにはさしたるこだわりもなかったからそれはそれで別に良かったんだけど。
ただその触手は厄介な事この上なかったねえ。特に触手(左)の「いかずち」と本体の「はどうほう」のコンボには参った。何しろこれをやられると魔法防御の低く「いなずま」一発で千幾らかダメージを喰らってしまう忍者とナイトの二人が戦闘不能に。次のターンでは本当なら二人共がアレイズで一気に回復させたい所なのだけれど本人達も回復しなくちゃいけないからどうしてもアレイズ+全体ケアルガという組み合わせにせざるを得ない。それでも一人は復活出来るからまずは忍者を復活させはするものの、続く本体の「はどうほう」で今しがた復活したばかりの忍者大ダメージ。間髪入れない本体の物理攻撃が「当たるな当たるな」という願いも虚しく上手い具合に忍者へ向かって忍者戦闘不能なんて事になったりするのだ(酷い時にはアレイズ→復活→「いなずま」→「はどうほう」で戦闘不能が確定のケースも)。この、アレイズ+全体ケアルガで一人復活させるも即返り討ちのパターンを二ターン連続でやられた時には、「ああ、もうこれはやられるなあ」「またあの長い道のりをやり直さなけりゃならんのか…」 そんな思いで結構本当に泣きそうであった。
戦いが長期化すれば、魔法使用回数の枯渇とエリクサーでの回復タイミングとか食い違って必ずや事故が起こるであろう状況だった中、何とか勝利。いやー、クリア時にあんな嬉しく感じるゲームって久し振りな様な気がするね。最終セーブから短くない時間を無駄にするか否かっていうギリギリの状況じゃ嫌でも嬉しく感じるだろうけどね。

そういう訳でプレイ6日目、割かし余裕を残して初回プレイ終了。
本編クリア時から気になっていた隠し要素の類は、それとなくプレイしていても全然見付けられなかったから業を煮やして「もういいや」とインターネットにて調べてみればこれがどうだ、私が初日あれだけその存在を嘆いた例のモグネットを利用して、他プレイヤーにメールを送らなければならないそうではないか。ええー、そりゃないよ。何でそんな面倒臭いルールにしちゃったの。
時間的猶予も僅かに明日までという事では身近にFF3プレイヤーを見付けられる筈がなかろうし、DSをお借りしている身とあらばWi-Fi環境もある訳ない。結局、隠しボスが「てつきょじん」という事実だけはネットで知り得る事が出来たものの、私はそれに挑んでみるだけ挑んでみて華麗に散るだけの権利すら与えられないまま、惜しみつつもDS及びFF3を返却する事になったのであった。

つーか、モグネット通信を利用して始められるイベントとか得られるアイテムとかを除けば、実は自分、一周目で隅から隅までやり尽くしちゃったって事になるんだろうか。
うーん、だとすれば、これまではいつかDSを手に入れた時にFF3も買って二周目をプレイする気満々だったけれど、買わなくても良くなったかなあ。


冒険の記録(クリア後確認)
クリアタイム25:03:35
宝箱収集率91%
敵の総討伐数1068
逃げた回数14回
最大ダメージ19977
最大ヒット回数32回


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