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07/08/25(土) 第271回 単細胞最強説

イクシオンと闇神はサクッと討伐。この期に及んでランクSモブ? ちゃんちゃらおかしいね。

いよいよ残るモブはヤズマットのみ。しかしヤズマットの討伐依頼を受けた段階でオメガmk.XIIが動き出すので、まずはそちらから。やっぱり大物は最後にね。
して、クリスタル・グランデへ。調べてみた所によると、オメガmk.XIIは自身から最も近い位置にいるキャラクターに対し物理攻撃を仕掛けるだけという極めて単純な行動をするらしい。なーんだなんだ、そういう事なら回復魔法も補助魔法もただ一人に使う事を意識してさえいればいい訳だから、随分楽勝だな。オメガも落ちぶれたもんだよ。
そんな軽い気持ちで奴さんに近付いていったら酷い目に遭った。確かにアルティマニアにあったオメガmk.XIIの思考ルーチンは前述の通りで間違いなかったのだが、そのとんでもない攻撃力と攻撃ペースの前に回復が全く追い付かず、奴の攻撃を全部受け止める予定だったキャラクターが死んだ途端に結局他のキャラクターにも被害が及んでしまって復活させても死ぬわ死ぬわでもう収拾がつかなかったのである。
こうなっては仕方がない。私は、これまで「あまりにバトルが楽になり過ぎるのではないだろうか」と思い頑なに守り続けていた逆転状態の封印を割とあっさり解いた。所詮は非やり込みプレイヤーである。その辺りにためらいなんか全くないのだ。

逆転状態を導入しても戦い方は同様である。逆転状態を保ったキャラクターがオメガmk.XIIの真ん前でひたすら奴の攻撃を受け止めるのみ。これである程度楽勝かなと思った戦いは案の定そう簡単に好転してはくれなかった。
まず、対象を逆転状態にする裏魔法リバースが失敗するケースがある。未だに納得がいってないが、逆転状態が不利なステータス異常に分類されている為である。逆転状態の途切れが即ち死の危険を意味する私にとってこれは由々しき事態だったので、オメガmk.XIIの的でない二人については泣く泣く「バブルチェーン」の永久HP2倍効果を諦めて「インディゴ藍」を装備させた。
また、分かり切った事だが、逆転状態のキャラクターに対してのケアルダで自滅するケースが多々発生した。しょうがないからケアルダの発動条件を厳しくする事で対応したが、ガンビットを入れ子構造に構築出来たら良いのになあ、と随分わがままな事を考えたりしたものである。「HP<60%の味方→逆転状態でないならケアルダ」とか。
しかしそれでもバトルは安定しない。的役の逆転状態が途切れてから、新たにリバースをかけ終わるまでの時間が、オメガmk.XIIの一回分の行動サイクルよりも僅かに長い為、たまに逆転状態が途切れているタイミングで攻撃を二回食らってしまう場合があるからである。的役が死ぬと後の二人も次々と死ぬ。何しろ残りの二人が着けているアクセサリは「バブルチェーン」ではなく「インディゴ藍」なのだ。何とか残った二人で体勢を立て直せる事も可能だったがしかしそれは運次第で、その運が悪ければそのまま三人全員が戦闘不能状態になってしまう事もあった。
無論、その場合は残りの三人が出て来て同様に戦いつつ隙を見てリザーブメンバーを回復させていくのだが、この調子ではいつ事故が起こるか知れない。実際事故は起こりかけていた。三つしかない「インディゴ藍」の付け替え忘れが原因で。
このまま、極めて単調であるにも拘らず緊張感だけは抜群のバトルを不安定なまま切り抜けなければならないのか? 妙案が浮かんだのはその時である。何も、死んだ的役を残りの二人が復活させる必要はないのだ。そんな愚行を犯し、「逆転状態のキャラクターがいない状況」でもって頑張る事が原因でピンチに陥るなら、すぐにでも新しい的役を用意すればいいじゃないか。
つまりこうである。バトルに参加する的役一人とリバース役二人に加え、リザーブ側にもう一人予備の的役を用意しておくのだ。その上でメンバー全員のガンビットに「リーダーにリバース」を組み込んでおく。そして、的役が死ぬや否や即座にそいつを予備の的役と交代。的役は「バブルチェーン」装備でオメガmk.XIIの攻撃一発には耐えられるから安定して逆転状態を付与出来、その逆転状態がかかっている内はほぼ安全だから更に安定して予備に回った的役にアレイズをかけられるのである。戦闘不能を一人に留められる上、三つしかない「インディゴ藍」のメンバー内交換を必要としないという、生粋の面倒臭がり屋の私には打って付けの作戦だ。

安定した作戦を構築し、戦闘がパターン化出来たら後は約1000万という過去一番のHPを根気良く削っていくのみ。終盤防御力が上昇してからのじわじわ具合には流石に辟易させられそうになったが、ただただノックバックによる位置ずれを調整して二時間ほど経った頃だったろうか、オメガmk.XIIは遂に倒れた。


さあ、これで残るは正真正銘ヤズマットのみ。現在バトル中で、これを書いている最中も横で殴り合いが展開されているが、それについてはまた次回に。
今日は寝るまでヤズマット戦かな。Round1の内に何処まで削れるやら。


進行状況:24日目



07/08/26(日) 第272回 激闘! ヤズマット

ヤズマット戦が始まったのは昨日の夕方頃の事であった。程なくして夕食の時間となったので一旦帰ろうとしたのだが、ここで気付く。ヤズマットの大技「サイクロン」は基本、行動40回サイクルで使用されるが、Round2以降はHPの減り具合に応じてその間隔が短くなる旨アルティマニアに記されていた事を。それは、Round2以降はRound1に比べ厳しい戦いが繰り広げられる可能性の高い事を示唆していた。果たして、開戦30分足らずで比較的有利なRound1の特権を捨ててしまっていいのだろうか。可能ならば、Round1の内に出来る限りHPを減らしておく事が望まれるのではないか。
そして、未曾有のノンストップバトルは幕を開けた。

初め、私はこれまでにない緊張と共にリドルアナ大瀑布のコロセウムへと足を踏み入れたが、実際戦ってみると、「案外やれるもんだなあ」という事に少し面食らっていた。今回の作戦はシンプルだ。先頃封印の解かれた逆転状態をふんだんに用い、全員が逆転状態を維持しながら攻撃を当てていく。ブレスによる状態異常をアイテムで解除する。範囲攻撃で複数人がダメージを食らわない様メンバー同士適度に距離を保っておく。全て、アルティマニアにあった作戦を参考にした、私自身のアイデアなんぞ微塵もない他人任せのスタイルである。
だがしかし、やはりアルティマニア。この作戦が当たりだ。実際にそれで戦ってみると、驚く程の安定感。皆が皆殴るわ殴るわ、死なないわ死なないわ。唖然とした。FF12最強の魔物との戦いがこんな拍子抜けで良いのか? 自分はいけしゃあしゃあと逆転状態のお世話になっておいてだ。
緊張感が失われた訳ではなかった。特に目に見えて奴のHPが減ってきてからは。何しろ私はその時、可能な限りRound1のままで引っ張ろうと思っていた訳で、つまりセーブなしの一発勝負を強いられていたからだ。仮に何か事故が起こって全滅でもしようものならもう一度初めから。HPが減りモードが変わって突然これまで見た事のない様な技を使い始めそれによって全滅したとしてももう一度初めから。バトルが2時間を超えてくると、実際の安定感とは裏腹にどうにも画面から目を離せない自分がいた。
だもんで、流石に席を外す時はポーズをかけていたが、テレビの傍にいる時はサイトの更新作業中から何からフル稼働で奴を殴り続けていたものである。結局、昨日プレイを中断したのが日付変わって午前1時の事だったが、その時点でおおよそ85%ものHPを削った。5000万の85%だから、4250万である。我ながらよくそこまでやったな。

して翌日、残る750万、かの魔神竜にも劣るHPを一気に削り取って引導を渡してやりますかい、などと思っていた私に厳しい現実が立ちはだかる。バトルが全く安定しない。しかもそれは、Round2を迎えるに当たって最も懸念していた「サイクロン」の使用頻度上昇問題とは一切関係のない点で。
大概のボス級モンスターは自らがピンチに陥ると最後の足掻きとばかりにとんでもない猛攻を仕掛けてくるものであるが、ヤズマットをしてそれは例外ではなかった。奴は、HPが10%を切ってから堰を切った様に物理攻撃を連発し始めたのだ。
もっとも前述の通りあらゆる攻撃は逆転状態によって回復効果へと転じられるのだが、何分攻撃のペースが極めて速いもんだから逆転状態の切れ目を狙われるとまず助からない。それどころか、8連撃とか10連撃とかいう最早卑怯なレベルの連撃を披露する為、初めの内は回復出来てても相手の攻撃が終わらない内に逆転状態が切れてしまうケースも多々発生した。加えて通常攻撃に付加されている発生確率5%の即死効果が追い討ちをかける様に逆転状態真っ只中のキャラクターさえ殺していく(8連撃全てで即死効果が発生しない確率は約2/3)。極め付けに問答無用の即死技「必殺」ときた。こうなるともう、一度崩れたらそれからずっと蘇生にかかりきりで攻撃に転じる暇なんてない。しばらく耐えた後「これは無理だ」と判断して一旦体勢を整えにセーブクリスタルまで帰ったが、Round2で与えられたダメージは僅かゲージ1本分であった。
次のRound3は更に酷く、ゲージ1本分すら減らせずにバトルフィールドを去る。これはどうした事か。このままほんの少しずつダメージを蓄積させていけばいずれは勝てるが、でもそんな事で良いのか。少なくとも、こんなに苦戦するのは何かが間違っている。もっと何か賢い、終盤も安定して戦えるやり方がある筈だろう。
そして私は、遂に禁忌に触れた。「おとり」の封印解除。ヤズマットの攻撃をおとり役の誰か一人に集中させるのである。これなら、これまで全員が全員に対し頻繁にかけ直していたバブルの手間は1/3に抑えられる。これまでとは違って、多少は攻撃に転じる余裕が生まれる筈である。

最後の希望を胸に、私は戦場へ向かった。おとり状態のキャラクターが勢いよく奴に突っ込む。狙い通り、ヤズマットはただ一人逆転状態になっているキャラクター目掛けてパンチを繰り出した。だのに、と言うか、今にして思えば極めて当然な流れとして、逆転状態の途切れ目でおとり役は無残にも死んだ。そして、自分達は殴られまいと高を括り逆転状態にすらなっていなかった残りの二人は必死のリカバリーも虚しくあっと言う間に死んだ。「おとり」作戦失敗――
何故だ、何故こうなる。私の戦い方が絶望的に下手糞なのか? それとも単純にレベルが低過ぎるのか?(6人のレベルは64と65が3人ずつ) 一気に三人を失った私は一旦闘技場から通路に逃げ込んで自問自答していた。反射神経は鈍い方だ。奇抜なアイデアを量産出来る人間という訳でもない。だがそんなに下手糞か? やり込みプレイヤーとは比較にならないにしても、一般的に見てそんなにもレベルが低い方か? 否、奴の存在はそれそのものがもうやり込みレベルだから、一般的な物差しで計ってはいけないのかもしれない。畜生、ここまで意図してレベルを上げる事なくやって来れたが、最後の最後で、ただヤズマットだけの為に、それも奴のもう1割もないHPだけの為にレベル上げをしなければならないのか…

ふと奴のHPゲージを見ると、信じられないものが目に入ってきた。残り1割を切っていた筈のHPが、恐ろしいスピードで回復していく。
慌ててポーズをかけた。何が起こった。奴のHPはたとえプレイを中断しても回復する事のないものの筈だったのに。アルティマニアを開いてみる。奴の使用アクションリストを注意深く読んでみる。

リジェネだ…


続く。



07/08/27(月) 第273回 私が私である為に

バトルフィールド離脱によるまさかの自動回復(リジェネでない旨ご指摘下さったイズルードさんありがとうございました)によって推定500万超のHPを瞬く間に得る様をこの目で見てしまった私は速やかに全滅した後改めてRound2からヤズマット戦を再開した。

とは言うものの戦況の厳しさは全く変わっていない。未だ私は奴のHPが1割を切ってからの猛攻に対する良策を見出せてはいなかった。それどころか、Round2開始という事は残りHP15%程度からのスタートという事になるが、一旦最後の悪足掻きを目の当たりにしてみると驚くほど余裕で展開される戦いにかえって不安を覚えてしまうのだった。
案の定HPが残り1割を割り込むと途端に劣勢の色が濃くなる。あっと言う間に全滅の危機が襲ってきたのでさっさと逃げ帰ってセーブ。今度こそ後戻りは出来ない。もうあのHPが1割以上あるまでの温い戦いは終わった。決着をつけなければ。
最後の手段と目されていた「逆転」+「おとり」状態すら満足に扱えなかった私はここで、オメガmk.XII戦で活躍した「戦闘不能となったキャラクターをリザーブに戻してアクティブ状態の者が蘇生させる」作戦の起用を決めた。しかし今回は前回とは違って代わりに表舞台へと出て来た予備メンバーが即攻撃を開始出来る訳ではない。新たに加わったメンバーにはリバースをかける必要があるのであって、それでは戦闘不能となったキャラクターを蘇生させるのとそんなに手間は変わらないのだ。だから、予めリザーブメンバー全員にリバースをかけ逆転状態にした上で戦いに臨む事で、交代後すぐにでも蘇生行動に移れる様にした。六人総逆転状態である。私の真骨頂たる力技は数々のスマートな戦法を超え、最後の戦いでさえ私に勝利をもたらすのだ。

無論、これで戦局が安定するのならとっくに私はヤズマットを沈めていた筈である。しかしそこは地上最強の異名を誇るヤズマットだ。そう簡単に事を運ばせてはくれない。幾らリザーブメンバーをも逆転状態にさせていたって逆転状態を保ったまま、或いは新たに逆転状態にさせてリザーブへ戻せるとは限らない訳で、バトルが長引けば次第に非逆転状態のメンバーの割合が増えてくる。だが、それが何だ。この問題に対処するのは誰あろうこの私であるぞ。正直そんな問題は問題として認識するにも足りなかった。逆転状態でないメンバーが増えてきてしまったのなら、私はそそくさと振り返ってセーブしに戻るのだから。
遂に出た。究極の力技。力技の中の力技。「危なくなったら帰る方向でコロセウム通い」作戦。苦闘の末、答えに辿り着いた私は強かった。殴る。殴る。危なくなったら帰る。この強攻策の前にはあれだけ強引と思われていた逆転人間総動員作戦も頭を使って編み出した良策であるかの様に思えてくる。だがしかしそれは言い得て妙であり、実際奴が頻繁に「必殺」を使ってきさえしなければそれなりに安定感を保つ事は出来ていた。流れに乗れれば、始終HP1割未満の猛攻に耐えつつでありながら1ラウンド中に奴のHPゲージ1本分を奪う事さえ出来た。後はただ、繰り返し挑戦する事への根気さえ失われなければいい。
そして、奴に残されたHPも残り1/3本という段階で迎えたRound10。ここまであれだけガンビットに頼った戦いをしてきていながら最後、その瞬間を待ち切れず自ら「たたかう」コマンドを入力して集中的に攻撃し、最後の一撃は放たれた。ヤズマット堕つ!

こうして地上最強の魔物との死闘は終わった。悲しみの全滅劇に至るまでの無駄になった1時間少々も含め8時間30分に及ぶ戦いであった。ただ、体感的にはそこまでの長期戦を味わった感覚はない。それは恐らく、まだあらゆる面で余裕のあった頃には何か別の作業をしながら片手間に戦っていたが故のものだろう。状況的にやむを得ず作業を並行させていたが、結果的には適切な判断であった様だ。
だがだからと言ってそれは、間違ってもこの戦いを「もう一度やってみてもいいな」と思わせるものではない。

さらばヤズマット。今後私の人生においてもう二度と君に出会う事はないだろう。


進行状況:25日目・26日目



07/09/01(土) 第274回 地味な一週間

つかさー、ヤズマット討伐の報酬が30000ギルってのはないだろ。幾ら「神殺しの紋章」がレア中のレアアイテムであるとしても。モンブランもクランを設立したその本懐を遂に遂げられたんだからもうちょっと便宜を図れよ。チョコボ料金を向こう一生タダにするとか。モグシー乗り場をもう少し増やして利便性を高くするとか。30000ギルなんて言ってみれば子供のお使いじゃねーか。こっちは8時間30分戦ったんだぞ。ふざけないでくれたまえよ。

さて残るはいよいよ「クランレポート」の未登録項目を埋めていくだけで、後は時間をかけさえすれば確実に終えられるかなと思いきや、ヤズマットの陰に隠れていた最後の伏兵はそこに待っていた。「空賊の隠れ家」において全ての融合技(ミストナックの止めに発動する技)を出すと登録されるガブラスの項目である。
思えば私は、二周目のプレイ開始初日には既にその旨不安を抱いていた。反射神経ばかりでなく運をも必要とするミストナックを、本来の意味では必要ともされていない融合技の発動の為だけに繰り返し繰り返し行うのは精神的にかなりの苦痛を伴う事が懸念されたからである。何度やっても目的を達成出来ない可能性があるガブラス登録と根気さえあればいつかは絶対に倒せると分かっていたヤズマット戦とでは、ある意味では後者の方が見通しが明るいと言えた。
とか言って、結局一時間程度で未発動の融合技を発動しガブラスを登録する事は出来たのだが、内容が酷いのなんのって。未発動だった「ホワイトアウト」と「ブラックホール」の内「ホワイトアウト」の方は運良く一発で出せたんだけれども、そこから延々と「ブラックホール」失敗の雨霰。この技はレベル1、レベル2、レベル3それぞれのミストナックを4回ずつ使うと発動する事になっていて最初にチャージされているMPはレベル3ミストナックの使用によりあっと言う間になくなっちゃうからかなり早い段階でカートリッジ頼みの連携という事になるのだが、案の定と言うか何と言うかそのカートリッジが中々出てきちゃくれない。出て来ても直後に表示されるミストナックがレベル1のものに固まっていたりレベル3のものだったりして全然均等に数を稼いじゃくれない。一時間の苦闘の中では実に24連携という驚愕の数字も叩き出したが、その時のレベル毎使用回数の内訳は1:2:3=17:3:4というこれまた驚愕の酷い有り様であった。
最後は、6度目のリーチの末1:2:3=4:6:4の14連携で「ブラックホール」発動の運びとなった。ダメージは42188也。ギーザラビットに合掌。

最後の伏兵も倒してしまえば後は本当に時間さえあれば何とでもなる作業を残すのみである。ライセンス制覇とか、「ハントカタログ」コンプリートとか、挙句の果てにはプレイ開始以降一度も読んでなかったが為にサボテンからドクター・シドまでの全項目にNew!表記が残っている「ハントカタログ」の一気読みとか。
本当に地味で、取り立ててネタにする様な事もないなと思ったので、「ゲーム日誌」こそ書いていなかったがこの一週間少しずつ「クランレポート」の充実化に勤しんでいた。
で、今日それが終わった。クランランクは最高位の「アンブロシアパンテオン」となった。モンブランからはまたしても「セントリオの英雄」という手作り感満載のしょぼいアイテムしか戴けなかった。でもこれを期にクランショップに並んだ「ダークマター」はどうせ使いもしないのに99個まで買っておいた。

これでFF12に用意された全てのサブイベントをクリアした事になる。もうする事は何もなし。いつも思う事だが、この瞬間の清々しさったらないねえ。
という訳で明日、遂にクリアする。


あ、一つ言い忘れてたが、「ハントカタログ」の「トリックスター」の項目を読んでたら、はっきりと仲間思いって事が書いてあったじゃねーか。あの時私が言ってた事は大よそ間違ってなかったって事じゃねーか。他のモブ項目には大抵「〜〜で被害に遭った○○氏がモブ登録した」みたいな事が書いてあるにも拘らずトリックスターはやっぱりこれといった迷惑をかけてた訳でもないし。
もうガーディはチョコボ屋引退しろって。


進行状況:27日目



07/09/02(日) 第275回 遅過ぎた平和。でも平和

という訳で今日、遂にクリアした。

随分簡素な様だが、一周目に比べ25ほども高いレベルと最強クラスの武器を携えた者達の前に帝国軍が満足な仕事をなせる筈がないだろう。およそ100時間近くもサブイベント消化の為に我々を待っていてくれたラスボス連中はその事をほんの少しも考慮されぬまま、血も涙もない猛攻によって次々と沈んだのであった。
ヤズマットまで倒しておいて、その上たかが正規のラスボス如きに張り合いを求めるのが間違いであるという事は分かっているが、それにしてもあっけなく終わったもんだなあというものである。一周目なんかはこの一連のバトルの模様を書くのに三日分の更新を使ったんだけどなあ。
圧巻は、ガブラス戦であった。画面上部のHPゲージと言えば久しくじわりじわりと減る様子しか見られなかったが、こいつとくれば殴る度にゴソッと減る。私はそこに「手応え」というものの何たるかを見た気がした。もうちょっと勢いよく攻撃出来てれば、途中のフルケアすらなしに一気に削り切れたかもなあ。
ヴェインはゴミ。生身で我々に立ち向かった事だけ評価してあげよう。一周目時分では随分お世話になった記憶のあるラーサーも今や役立たず。今までの恩を仇で返すつもりで試しに一回殴ってみようかとも思ったが、やめといた。
ヴェイン=ノウスもゴミ。前回は倒せないもんだとばかり思っていたセフィラ連中をきっちり片付けてから料理。ちなみに同時参加のガブラスもゴミ。今までの仇を仇で返すつもりで試しに一回殴ってみようかとも思ったが、やめといた。
そして遂に不滅なるもの戦! ここで何と! バトル開始冒頭に「ラストエリクサー」使用! これまでどんな輩を相手にしようとヤズマット相手だろうと「ハイエーテル」「エリクサー」「ラストエリクサー」などの非売品アイテムを頑として使ってこなかったこの私が満を持して「ラストエリクサー」使用! 最早意味をなさない回復劇に、私は一人盛り上がっていた。
程なくして勝ち、待ちに待ったエンディングである。が、そもそもサブイベント攻略が主目的だった本プレイにおいてシナリオ部はおまけ同然。それはエンディングをして変わらない。しかも今回は一旦本筋を離れて随分時間が経っていた事もあり、大体に色々と突然だったエンディングの展開が余計に突然に感じられた。やっぱりただボリュームがあるっていうのも考えものだな。

という訳で改めて、今日、遂にクリアした。終わってみれば、狙った訳でも何でもないのに二周目プレイ開始から丁度一年目でのプレイ終了という事になった。
いやー、長かった。まさか一年かかるとはなあ。ただ、プレイを終えて「これでもうしばらくFF12はいいな。ましてやインターナショナル版とか」と感じるかと思いきや、意外とそうでもない。流石にもう一度サブイベントまで一通りやれそうにはないが、バトル関係で大きく修正の加えられたインターナショナル版だったら十分プレイ出来てしまいそうな気分だ。今は、釣り爺さんの愛用釣竿「ムラマタ」を全く悪びれもせず盗んだヴァンも、ヤズマットを倒したってのに30000ギルぽっちしかくれなかったモンブランも、撃てども撃てども発動条件を満たしてくれなかった「ブラックホール」も、「ゾーン内に7分停滞」という出現条件を持つにも拘らず待てども待てども現れず随分と時間を無駄にさせられる羽目になったゲイザーも、その為だけにファミコンを引っ張り出してくるのはあまりに面倒臭かったから結局どういった内容のものなのかが分からず悔しい思いをさせられた「どあゆろぐ さねりわしひり わえくした ずべう」も、全モブ討伐後ライセンスボードをコンプリートさせようと次々にライセンスを習得していたらたった1200足りず一息にそれを終わらせてくれなかったバッシュのLPも、ただただ指が疲れるだけのイベントをよくもやらせてくれたと言いたかったサブイベント「バーフォンハイム徒競走」担当者も、何より桁違いのHPを仕込んで一体何がしたかったのか最後まで理解不能だった各種モブ&一部ボス担当者も、とにかくトリックスターを売ったガーディ以外全てを許せる。これは、中断中は色々思う所もあったけれども、結局は楽しんでプレイを終えられたという事の証だね。

ま、二周目をクリアして一周目終了時よりも強くそう思っているという事は、FF12に関し今回重きを置いたバトルこそ、一周目の要であったシナリオよりも自分の中で比重が高かった事実を暗に示している事になる訳だけれどもね。


進行状況:28日目



08/10/12(日) 第276回 Legend Of Legend

クソゲー
クソゲー、糞ゲーとは、「クソゲーム」の短縮形で、
ユーザーやゲーム評論筋がコンピューターゲームを酷評する際に用いる言葉である。
(出典:Wikipedia)

という訳で、聖剣4である。あろう事か聖剣4である。バイオ4じゃなしに。MGS4じゃなしに。私が何ヶ月か振りに手に取ったゲームソフトは、2006年SQUARE-ENIX発の大人気アクションRPGシリーズ「聖剣伝説」の第4作なのであった。
私が何故、ビデオゲームの復帰作として本作を選んだのか、そこにはあなたの想像を絶するであろう経緯と苦悩、決断があった。掻い摘んで話せば昨今のドラマ系DVD-BOXへの散財(「LOST 3」「PRISON BREAK 3」「24-TWENTY FOUR 6」「4400 2」など)が響いて金銭的に苦しかったが故に安く手に入れられるゲームである必要があった事を中心に実に様々な葛藤を経た訳である。私だってもうちょっと余裕ある生活を送れていれば敢えてこんなクソ……
さて、そんな前講釈はどうでもいいので始める事とする。

電源投入。いきなりプロローグらしき語りから入ったが、聖剣でボイスというのにまずちょっと違和感を感じた。それもそうか。私にとっての聖剣伝説は1999年のLegend Of Manaで止まっていた訳で、あまつさえナンバリングタイトルに限ればこの前作に当たるのは10年も前に発売されたソフトなんだものなあ。
で、流石に10年も経つと時代の趣というものも変わってくるもので、前作まではただただ切って必殺技を繰り出していただけのバトルシステムが装いも新たに私の前に立ちはだかった。
「立ちはだかった」 およそゲームのバトルシステムに対して用いる表現ではないもののようだが、しかしこれが言いえて妙で、そのシステムは本当の意味で私の前に壁として「立ちはだかった」のであった。とどのつまり、操作が複雑で分かり難い。幾つも覚えなきゃならない事があって一通り慣れるまでに相当の時間がかかる。こういった独自の操作システムを持つアクションゲームには付き物のチュートリアル的ステージも一応用意されてはいたが、次々と詰め込み教育であるかに並べ立てられる戦闘ノウハウを前にして、そこをクリアした私が得たもの、それはひとまず一人前の戦いが出来るだけの腕ではなく、今後のプレイに対する漠然とした不安ただそれだけ。私はそこに、聖剣伝説4がここまで酷評される理由の一端を見た気がした。
序章が終わると、イベントもそこそこに、更に精霊達の「エルディ達はどこそこへ忍び込んだ」的語りを挟んで次のステージが開始された。まさかとは思うが、今作はステージ間のお話は全部イベントと語り部の語りで進行して、操作するのはアクション画面だけって事になっているのだろうか。私はそこに、聖剣伝説4がここまで酷評される理由の一端を見た気がした。
続く第一章では、ザコ敵とも中ボスとも取れない微妙な敵を相手にゲームオーバーを喫す。まだボスも出てきてないのに。私はここに、聖剣伝説4がここまで酷評される理由の一端を見るより前に己のアクションゲームセンスの無さを見た。
その後、初ボスのタナトスハガーを辛くも初見で沈め、第二章に入った所で本日は終了。

かねてから「聖剣伝説4は酷い」と言われ、「聖剣伝説4とか知らない」とまで言われてきた本作だった訳だが、そうまで言われる理由はプレイ一日目にして何となく分かった気がする。もっとも個人的にはそこまで酷いとも思わないけれど。いやでもこれを「聖剣伝説シリーズ」として括るのに抵抗感を感じないかと言ったらやっぱりそうではないかもしれない。
アクション面では、自分の腕の無さも祟って今後前編にわたって苦労を強いられる羽目になるだろう事は分かっているので、聖剣4にはシナリオ面で大きく期待したいなあと思っている。あのプロローグなんてのは過去シリーズのファンとしては興味を引かれる内容を思わせるじゃないか。ボイスだって悪くはないぞ。むしろ合格点だと言える。
だがしかし! それは決して二日目のプレイが早々に敢行される事を保証する言葉ではないとここに述べておこう。次回プレイ日、未定!


進行状況:1日目



09/08/03(月) 第277回 終わりの始まり

そういう訳で遂に重い腰が上がったのが、7/22(水)のことである。実はこの日から、それまでの休日出勤によって溜まっていた代休を一気に3日分消化することになったので、私は2ヶ月半遅いゴールデンウィークを迎えていたのだ。平日、仕事を終えてからゲームをプレイする気力があまり起きなくなってしまった今、もしかしたらこれは聖剣伝説4をクリアできる最後のチャンスなのかもしれない。例え動機は、「DQ9をやりたいから」という不純なものだったとしても、とにかく湧き起こってきたこのやる気が5連休に重なってくるなんてことは、まずもって考えられない奇跡だったのでである。まあ8月にも盆休みはあるけど。でもそこにDQ9を合わせるのが理想的な展開であることを考えると、やはりこれはラストチャンス。私はこうして、9ヶ月振りに聖剣伝説4を起動させたのであった。

いやしかし、9ヶ月振りの聖剣4プレイは、実のところかなり億劫だったというのが、正直な感想である。それはこのゲームがプレイに堪えないものだからということではなくて、またあの複雑極まりない操作方法を覚え直さなくてはならなかったから。アクションゲームの才にかけては左に出る者がいないと言われる私にとって、自分はこう動きたいと思っているのに全然その通りにいかなくて周りの雑魚どもに痛めつけられ続けることほど歯痒いことはないのである。もう何というか、キーッてなる。年甲斐もなく。
とは言え、前回1章クリア後、残った時間で2章のステージ1と2を行き来しつつエルディを多少強化させた状態で終わっていたので、言うほど大変という訳でもなかった。あ、いや、本当はステージ3の半ばで1度死にそうになった。死んだんだっけ、覚えていない。嫌な思い出だったのだろう。
だがまあ、何だかんだ言ってもまだ2章だ。苦労はしたが詰まりはせずにボスのところまで辿り着いた私である。ここだ。ここでこのタナトストレントを華麗に初見撃破してくれれば、多少なりとも自信を得られるし何より今後のプレイへの弾みになる。やってやろうではないか。こういう時はまず敵の行動パターンを知るべし。しばらく奴の周りをグルグル回っていると、ほどなくフィーから口の中が弱点なのではないかという旨のメッセージを聞くことができた。こ、これは貰った!
いよいよ攻撃に転じながら、私は思い出していた。今を遡ること9ヶ月前、1章のボス、タナトスハガーに苦戦しつつも初戦で沈め、一応は安心しつつも「こんなのでこの先やっていけるのかよ」と落胆したことを。遂に今、その思いを払拭するときが来たのである。タナトスハガーよりも一回り強いこいつを倒し、何だったらちょっと余裕を見せるくらいの感じで倒し、あの時の勝ちが偶然ではなく実力であったと証明し、次の難局に挑む私の糧とするのだ。

私がこのゲームに言いようのない絶望と不安を感じたのは、それから少し経ってのことである。


進行状況:2日目



09/08/04(火) 第278回 神の思し召し

※まだ7/22(水)

3章。私のテンションは上がらない。それはタナトストレントに屈辱の一敗を喫してしまったからではなく、心のどこかで聖剣4のプレイを義務化してしまっているからではないかと思い始めた。やはり「DQ9をやるために」というのは再開の理由付けとしては最悪に近いものだったのだろう。だがもう後悔しても遅いのだ。次にまた立ち止まるということは即ち、「聖剣伝説4」が真の意味で積みゲーとなることを意味していたのだから。
言ってはみるものの、テンションは上がらないのだが、しかしこの3章、次第に操作の感覚を取り戻し始めてきたのか雑魚敵に苦戦することはあまりなく、概ね順調ではなかったかと思う。しかし3章の壁は並みいるモンスターどもとはまるで違うところにあった。遂にここに来て私の持つもう一つの弱点が顔を覗かせてしまうのであった。次にどこへ行けばいいか分からない。
迷子というものは実に人間を惨めにさせるものだが、そのことをこの歳になっても思い知らされるだなんて。私が何のために普段、ろくに遠出もせず近所のスーパーと飯屋と家とを行き来する生活を送っていると思ってるんだ。それは見知らぬ土地で右も左も分からなくなってお金も尽きもう帰れなくなりそのまま一人寂しく死んでしまうことのないようにではないか。即ち生きるためにではないか。だのに聖剣4は容赦なく私を迷わせるのであった。
奴め、本気で殺しにきていやがるな。威勢は張ってみてもやられるのは一方的に私の方である。初めの採掘跡地くらいまでは何でもなかったのだけれど、次のゴブリンの巣窟でトロッコと格闘することたっぷり30分。更にその次の石の葉の洞窟でどこが出口だか分からなくなりながら泣きそうになりながら上へ下へと走り回ること1時間。最後、ボスのワイバーンのもとへ辿り着いたときには、まあ2章からの引き続きのプレイだったこともあり、もう身も心もボロボロだった。肝心のボスはと言えば、1回の敗戦を挟みつつ、でもどう倒したらいいもんだか分からなかったからほぼ隙を見てまんまる石を撃つだけというあまりに持久戦過ぎる戦法で勝利を収めはしたが、終わってみれば章全体で3時間の長丁場であった。しかもこれはただ3時間かかったのではなく、実際には2度のゲームオーバー分だけ余計にプレイしていることを忘れてはならないのだ。
と、ここで、いよいよ底が見え始めたテンションの私にフラミー復活ムービーがお目見え。やはりスクウェア、ムービーの質は高いなあ。そしてこの曲はもしや? かねてからの聖剣ファンならお馴染み、聖剣2のフラミーのテーマ「未知への飛行」ではないか。おいおいおい、こんな分かり易い演出一つで旧ファンを喜ばせようという魂胆なのか。随分安く見られたもんだねー。

無論、一通りムービーが終わってみるといささかテンションの上がっている自分がいたのは何かの間違いである。


進行状況:3日目



09/08/05(水) 第279回 変化の胎動

※7/23(木)

4章。この辺りになってくると次第に雑魚敵にも骨のある奴が増え始めてくる。一番大変だったのはあれだ。ムチレベルが1だとムチで掴めないモンスターがゴロゴロいるということ。レベルアップのためには敵をパニック状態にさせた上で攻撃する必要のある聖剣4にあって、パニック状態を引き起こす最も効率的かつ無駄のない方法が手近な敵をムチで掴まえて他の敵にぶつけるというものであり、これまでは大抵この戦法でやってきたのだが、それを封じられたという訳だ。ただでさえ複雑な操作方法が故にプレイにかなりの制限を強いられていると言ってもいい現状に加え、更にこのような大きな制約が加わるとなるともうこれはスクエニ開発陣のプレイヤーに宛てた敵意むき出しの思惑を感じざるを得ないというものである。まあ前日に比べればややプレイへの意欲も湧き気味になってたところだったからいいものの、あれだよ? スクエニさん。昨日フラミーのムービーでもって私にまんまとやる気を起こさせてなきゃあここで投げてたかもしれないよ? 気を付けてくれないとさあ。
それはともかくこうなってくると後は周りのMONO(ステージに多数存在する可動オブジェクト)をぶつけるしか手がなくなるのだが、そうなると話は簡単ではない。何となればMONOは基本的に壊れて無くなったらそれっきりで、即ち有限の資源である。つまり後先考えないで無駄遣いし過ぎると終いには敵にぶつけるMONOがなくなっちゃうという事態に追い込まれる可能性もあるのである。経験上、実際にはそういう状況になることは少ないと思うのだが、しかしそこは限りある物をなかなか思い切って使えないケチ人間の私だ。過去何度もエンディングにまでラストエリクサーを持ち越し続けた経験を持つこのケチ人間は、本作でも次章に持って行けない精霊の魂を随分と抱えたままボスに勝っちゃったりしていたものだが、その節約対象が遂に全く貴重という訳でもないMONOにまで伝播し始めるのも最早自然の流れであったと言える。
こんなことではプレイもままならないのでとにかく一刻も早いムチレベルの上昇が望まれるようになり、ステージを先に進めることよりもできるだけマップを隅々まで回りつつ雑魚を多く倒しつつレベルアップのためのメダルを集めることの方を優先し、操作テクニックの向上も兼ねてゆっくり進めようと決めた。これが以後は基本的なプレイスタイルとして確立されていくこととなる。
さて、本章最大の問題であった「ムチで掴めない敵」もひとたびこちらのムチレベルが上がってしまえばただの雑魚である。さすがにこの頃ともなると少しは戦い方を指が覚えてきたのか、大勢に囲まれでもしない限りは優勢な状態を保ち続けられるようになってきていた。それが証拠に、さしたるピンチに陥ることなく機関室のリチアのもとにまで辿り着くことに成功。後は船を脱出するだけ。行きに比べてやや頭数が増えた感のある雑魚どもも、皆が適宜落としていってくれるまんまるドロップやぱっくんチョコを食い繋いで何とか制していく。そして程なくして甲板へ。実を言うとプレイし始めの頃は2、3、4章辺りで1章くらいはボスのいない章があってもいいんじゃないのかななんて思ったりしていたのだが、そんな私の期待も虚しく4章でもボスは現れてくれた。現時点でのラスボス候補筆頭、ストラウド様のお出ましである。
それまでの巨大ボスと違って人間サイズで機敏に動き回るストラウドは実に厄介だった。逃げても逃げても着いてくる。でも追いかけると離れたりする。正面からの攻撃は例外なく防がれるから後ろに回り込む必要があるんだろうが、攻撃時以外は常にこっちの行動に合わせて動くものだから簡単に裏もかけない。何度か奴の攻撃を避け損なってジリ貧状態でいる時に、それでも隙を見て少しずつ少しずつダメージを蓄積させていったら突然奴が3人に分裂した時には危なく戦意を喪失しかけるところであった。だがそれでも、単純攻撃しかしない分身を退け、さすがに切羽詰っていたか精霊の魂にまで手を出して最後にはお互いに後一撃で死ぬ、という状態にまで持ち込んだところで、止めの斬撃をくれてやったのは私であった。ストラウド戦初見勝利! のみならずこの章では、史上初の「ステージ道中含めゲームオーバー回数0」を達成することとなった。何という感慨。何という達成感。私はこれまでになく心地よい気分に浸りながら、再開2日目のプレイを終えたのである。

聖剣4もこれにて半分。そしてこの頃、私は一つの違和感を感じるのだった。あれ? 何かが変だ。
私がその違和感の正体に気付くのは次の章になってのことであった。


進行状況:4日目



09/08/07(金) 第280回 拭えぬ戸惑い

※7/25(土)

1日置いて5章。前回の大躍進を経て否応なくモチベーションの上がる私と軒並みタナトス化して一層強化された雑魚敵との熾烈な凌ぎ合いが見どころのチャプターとなった。だがしかし、タナトス化しようがしまいが所詮ゴブリンはゴブリン。ニードルバードはニードルバード。一部メガクロウラーとかタナトスクラン・シャドウなんていう新手の難敵もいたにはいたが、基本は過去モンスターの延長線上にいる者達であり、そんな二番煎じに今乗りに乗っている私は止められない。むしろこの章ではステージのそこかしこに散らばる流砂とか砂嵐とか風車とかの地形ギミックの方がよっぽど厄介でそっちの方に苦労したという印象が強いが、それもまた私の邁進をほんの少し足止めするのが関の山である。聖剣4プレイヤーとしては明らかに円熟期を迎えた私の前には、ステージ1の足場の悪さも、ステージ2で偶然お目にかかったレアタナトスマタンゴも、ステージ3の大掛かりな仕掛けも、またステージ4のアスレチック然とした空間やはたまた中ボス戦かのような多数の雑魚との連戦イベントですら、ただの一度もゲームオーバーを勝ち取れずに沈んでいった。そして更に、何と、ボス敵ですら今の私の前には無残にもひれ伏す。ここのボスであるタナトスレキウスは、結果として、私がこの聖剣伝説4で初めてかつ唯一「戦っている最中に全く負けるかもと思わなかったボス敵」という不名誉な称号を与えられることになったのである。哀れなりレック。主人公を差し置いてリチアに良い所を見せようなんて思うからこうなったんだ。
そういう訳で5章クリア。そしてここに来て、私は前章の終わり際に感じていた違和感の何たるかを知ることになるのだった。即ち、「聖剣伝説4は面白いのではないか」ということ。
勿論私は、これまでの5章をプレイしていて常に聖剣4を「面白い」と感じていた。例えアクションには苦労させられっ放しであったとしてもである。だが初日の日記にもあるように、個人的には面白いと思いながらも、このゲームが世間的にはいたく酷評されているという現実やその理由もまた理解しているつもりであった、今までは。しかしどうだ。ここまで5章をクリアして、段々調子が上がっていく中で、私にはそれが分からなくなっていた。何でこのゲームはこんなにも酷い言われようをしているのだろう。操作が複雑とは言うが、やってれば何だかんだで慣れるし、次にどこへ行けば分からなくなるったって、それを解く過程が楽しいんでしょうし。章ごとにレベルが初期化されるのがダルいという意見もあるが、いやいや、この手のアクション性を前面に押し出したゲームはこういうシステムを導入して、プレイヤーの熟練度の上昇を肌で感じられるようになっているから良いんじゃないか。シナリオだって悪くはない。一見さんがやるには物足りなさとかの点で多少思うところがあるかもしれないが、初期からの、その世界観をよく知る聖剣ファンならばあれやこれやと想像を掻き立てられたりしないものだろうか? そして前も言ったようにボイスは及第点。グラフィックは奇麗。音楽はそもそも評価が低くはない……考えれば考えるほど、このゲームに関われば関わるほど、私はこれまで分かっているつもりだった聖剣4不人気の理由を見失っていく。

あまりに酷い評価が先入観としてあったから、面白いとは感じていても常に一歩引いた目で見ているつもりだった聖剣4。しかし私は確かに感じていた。このゲームにはまりつつある自分がいることを。


進行状況:5日目


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