05/09/30(金) 第251回 再臨した子供達の噂
FF7ACが発売になってから少々、ゲームとしての登場ではないからなのか思いの外周りの人間に「買ったぞ」とか「見たぞ」とかいう声はありませんでしたが、ここにきて多少の感想なぞを耳に入れております。ネタバレを嫌うあまり恐らく既に喧々囂々たる議論が色々なされているのだろうとは思いながらそういった意見を未だ目にしようとしない私ですが、極々狭い範囲での感想をチラホラと聞いた限りでは「良かった」らしいという事で、今から二、三ヵ月後に見る予定の事を楽しみにしております。
しかも、我が知人には若干一名例の「流石に『FF7インターナショナル版』はいらないんじゃないのか」と言いたくなってしまう限定版なるアレを買っちゃった猛者がいるのですが、限定版を買いたいのは山々だったのだけれど資金面に無理があり過ぎて最初から諦めていた私に、限定版だけに付いているOVAを見せてくれる事になっており、それも今から楽しみですね。いやいやそれ以前に何ともいい親友を持ったものだと今から感謝し切っております。本当に有難う。その人はここの事知らないけど。
さて、そんなFF7ACに関連して話はFF7DCについての事に移ったのだけれど、その中である一つの重大な事実を思い出しました。
FF7DCの発売予定って今冬じゃないか!!
そりゃ皆様方におかれましては「そんなの当然だろう」と言った所だとは思いますが、私はその限りではありませんでした。そうかそうか、今冬か。こりゃちょっと考える必要があるぞ。
と言うのも、今冬と言って正確にはいつになるのかは分からないものの、現在私がFF7AC購入を検討しているのが正にその「今冬」なのです。FF7AC購入を二、三ヶ月程度遅らせたそもそもの理由は資金面に若干の難がありそうだったからって事なのに、それの購入とDC発売の時期が重なっちゃうんじゃあ折角衝動を抑えて長期間我慢しようとしているこの努力が無駄になろうと言うものです。
AC、DCを同時期に購入するのは厳しい。だったらば、DCがACの後の物語であるという事で、ACにはDCへ続く伏線みたいなものがあったりするかもしれない事を考えて、やはりAC購入を優先、DCは更に二、三ヶ月遅らせる方向で…とすればいい様なものですが、話はそう簡単なものではありません。何となれば、DC発売の後にはFF12が控えておられます。
こ、これは困った。どうしようか…
正直言うと、DCとFF12とではFF12の方が優先度が高いですから、それを踏まえると、これから私の歩む道は次の二通りに絞られそうです。
- AC(即刻購入)→DC→12
- AC(年末購入)→12→DC
矢印間は大体二、三ヶ月程度で、当然ACは二、三ヶ月もの長きにわたる期間ずっと私の暇を潰してくれる筈はありませんから、その間にはロマサガMSなぞを挟みましょう。
さてどっちにするか、と一応考えてはみるものの、やはり今すぐにACを買うのは辛いものがある。って事で議論の余地無く2.の方でいく事になりました。必然、DCは来年の五月か六月頃に購入する事になるでしょう。もう夏だね。
さ、予定が決まりました。つきましては、ACを買う年末まで暇な時間を潰す必要があります。
そんな訳で明日から、ロマサガMS四周目を開始致します。
05/10/04(火) 第252回 貢献度0円
今日は見たいテレビもあった事だし、ゲームはお休み。でも他にしなきゃならない事をどう片付けるのか、きちんと計画を立てないとテレビを見る時間すら取れやしない。それだけ大変。
でもなあ、大変なだけなら四月とか五月辺りだって今と同じ位大変だった筈なのに、その割にその頃はと言えばFFT-AだのFFTだのを殆ど毎日プレイ出来ていたのは何故だろう。どうやって時間を使ってたんだ。サイト関係の作業が無意識の内に増えてたりするのかな。
さて、そんな事とは全くもって関係無く、一昨日遂に髪を切りました。前回切ったのはこの日誌にも書きましたがおよそ七ヵ月程前の事。途中うざったくなりつつある髪の毛を自分で多少カットしたとは言え、半年間伸びに伸びたのを一気に切り落としました。しかも今回は、これまでの様にしかるべきお店へ行ってのカットではなく、「バリカン」なる機器を用いた自主断髪であります。
何で今回から、これまで使った事も触った事もないバリカンなぞを使おうと思ったのかと聞かれればだ、まあ、だってねえ、七ヵ月半前の日誌にもあるけど一回のカットにかかるお金が二千円と少々。別に髪型に凝ってる訳でもあるまいに、ただカットしてもらうだけでそれだけのお金を払うのはいささか勿体無い行為なのではあるまいか? と、そう自問してみた訳なのです。そして、程無くして「自分で出来る位の事だったら自分でやりゃいいじゃん」と自答した訳なのです。
勿論、自分で刈るに当たっては絶対に許されない「失敗」という可能性も付きまとってはいましたが、意を決して一昨日決行したのでした。まあ結果としては、襟足の辺りがほんの少し不揃いな位で後は思っていたよりも上手い仕上がりに。
いいじゃない、いいじゃない。これで今度からは自分で髪が切れるな。バリカンの値段は三千円ちょっとだったから、約半年後にもう一度使ったら元が取れるでしょ。
ただ私は一つだけ致命的な失敗を犯してしまいましたね。何も気温がグッと下がり始める日にバッサリ髪の毛切らなくてもね…
ホントに風邪には気を付けんと。
05/10/06(木) 第253回 とても疲れるバイオリズム
最近何回か言ってる事ですが、九月下旬頃から忙しくなり始めています。これが思いの外キツい。
忙しいだけなら、まだいいんですけども、と言うのも、忙しいっつったってこれまでに経験した位の忙しさですから。
でもねえ…この木曜日というのが、曲者だった。詳しくは述べませんが、個人的に非常にヘコまされる事がこの木曜日という日に起こるんですね。まあ私に非が全くないとは言わないけど、原因はどうあれとにかくヘコまされるのです。
週に一度深く落ち込む。これは精神的にかなりキツい。今日もそうですけど、こんな気分じゃゲームなんてする気になれません。ゲームってのはこういう気分を晴らしてくれるものでもある筈なのにね。
何だ、この生活は一体いつまで続くんだ? 半年か? 一年か? とにかく早く終わってくれないと。身が持たない。
うへー…文章もネガティブ。こんなのWeb上で公開しちゃいかんでしょ。このままじゃダメだ、これで更新するってんなら少しでも雰囲気を変えとかないと。
よーし、明日からはまたロマサガ頑張るぞ〜♪
…う〜(笑)
05/10/08(土) 第254回 新星来たる
少し前に知ったのだが、今韓国ではとある歌手が人気を博しているらしい。
その名も「セセブンエン」 2003年にデビューし、その年の新人賞を総ナメしたと言われる韓国出身のアーティストだ。
「セセブンエン」 かなり特徴的な名前である。一度聞いたらまず忘れる事はないだろう。かくいう私もそうである。ただ、昨今非常に大きな韓流ブームというものが巻き起こっている中で、テレビ等のメディアにおいてその名を耳にする事はまずない。やはりこれは、現在の韓流ブームは主に俳優に関してのみ起こっているものだからなのだろうか。
しかし私は思うのだ。人によっては「既に下火になっている」と言う韓流ブームだが、まだもう少しはこの熱気を帯びたまま続いていくのではと。そして、次第に俳優にほぼ限られていたその対象が他ジャンルへと移っていくのではと。つまりこれから先、韓国の歌手が日本へやって来て歌手デビュー、なんて事が起こっていくんじゃないかと思っているのだ。そしてその時、新人賞総ナメという絶大なるインパクトを持ったセセブンエンがその波に乗らずして日本に来ない筈がない。
断言しよう。近く、セセブンエンという人間が日本の地を踏み、日本のミュージックシーンに大いなる衝撃をもたらし、そして若者を中心とする世代にセンセーションを巻き起こす事となるだろう。
既にして、その兆しは表れ始めている。未だ日本においては全く知名度のないセセブンエンであるが、その名前を検索してみると驚くべき事に数件ヒットするのである(05/10/08現在)。
デビュー前、それも来日前から一部の人間の間で語り草となっている韓国の新星セセブンエン。近い将来、日本で大きな話題となるのは間違いないであろう。
この一大ムーブメントに乗り遅れない様、今からチェックしておいた方がいいかもしれないよ。
05/10/09(日) 第255回 韓国の新星「SE7EN」
さて、何事もなかったかの様に今日は韓国出身の歌手「セブン」についてである。
私はこの歌手の存在を少し前に知った。「セブン」、つまりいわゆる所の「7」である。有り体に言って「7」である。既にしてこの名前には「一体貴方の何が7か」と突っ込みたくなる思いに駆られてしまう何かが秘められているのであるが、そんな事を言うと熱狂的な「7」ファンから命を狙われる羽目になりかねないのでそれはやめておこう。
しかし、私はこの「セブン」が気になって仕方ないのだ。何となれば、この「セブン」の正式な表記は「SE7EN」だと言うじゃないか。
私が何を言いたいのか、既にお分かりの方もいるだろう。以前私はキーボードで「シヤチハタ」とタイプする時、頭に「シャチハタ」と思い浮かべながら「shiyachihata」と打つ事は出来ないなんて話をした事があるが、それと同じだ。何でそんな紛らわしい表記をしているのかと、そう言いたくなるのである。「SE7EN」で「セブン」と読ませちゃう強引さは「シヤチハタ」を「シャチハタ」と読ませる強引さの比ではないではないか。普通に読んだらどう考えても「セセブンエン」ではないか。つまりはそういう事なのだ。
私だって、かの人の名前の読みが「セセブンエン」だったらこんな事を言いはしなかった。しかし、かの人の名前は「セブン」なのである。ここに私はどうしても苦言を呈さざるを得ないのだ。
こうしてキーボードで入力する時に、とにかく打ち辛くてしょうがないじゃないか。何だ中央の「7」は。そこは発音的には「ヴ」となる所だぞ。頭の中では「ヴ」なのに手は「7」を打たなくちゃならない。そんな理不尽な事があって堪るもんか。
ファンはいいよ。多分彼のファンにしてみたら、彼の名を「SE7EN」と打つ位の労力なんて何にも気にならないでしょう。何だったら買ってでもやりたいくらいでしょう。SE7EN、SE7EN、SE7EN…
でもだ、何も「SE7EN」という文字列をタイプするのは彼のファンに限った事じゃないんだ。例えばテレビ関係の仕事をしてる人なんかはもしかしたら「SE7EN」と打つ必要に迫られる時がくるかもしれないし、メディア関係でなくともCDショップの人とかだったらやっぱりそうせざるを得ない場面がやってくる事は十分想定出来る。百歩譲ってそういう人達はすべからく「プロ」なんだからそれ位の事はやってしかるべきだという意見があるかもしれないけど、別にプロじゃなくったってこういった個人ページである日突然こういう風に「SE7EN」特集を組んだりしないとは限らないでしょ。
そしたらどうだいSE7EN君、何のオリジナリティーだか知んないけど君がおかしな書き方の名前にしちゃったおかげで、微かなものだとは言え多くの人間の手を煩わせているんだ。君はこの事について何にも思う所がないのかい?
悪い事は言わない。今からでも遅くはないからおとなしく名前を「セセブンエン」にしなさい。それでも打ち辛いもんは打ち辛いけど。
05/10/11(火) 第256回 「256」
この日誌も書き始めてから早256回目を迎えたそうだ。何か、100回を迎えた時にそれを「偉業と言えなくはない」と綴ったのがつい昨日の事の様…ってのはないにしても、いつの間にこんなに書いたんだろう、とは思う。あれから丸々一年だって、100回目から。
まあ、何度か言っている事ではあるがこの日誌は単に「その日思った事を書く日誌」からネタバレ云々の事に配慮して「ゲームプレイに関わる事を書いている日のもの」を除いてあるに過ぎず、だから私としてはこの「日誌」と「ゲーム日誌」は同一のコンテンツだという位置付けであり、それ故両者が同日に更新された事はこれまでになくて多分これからもないであろうと思われる。だもんで、「256回目を迎えたそうだ」なんて言ってても実の所を言えば今日の日誌は通算で「439回目」という事になりはするのだが、そんな事は無視して今日は「256」という数字にちなんだ話でもしようかと思う。
皆さんご存知である様に私はゲーマーである訳で、ことゲーマーはその他の人々に比べて「256」という数字に関わる事が多い。まあこの場で16進数だの何だのいう話を持ち出す事程野暮な話はないのでその辺りは割愛するとする。
「256」と言っても実際コンピュータ内で使われているのは「0〜FF(255)」までの256通りである事から、実の所よく見かけるのは「256」ではなくて「255」なのだけれど、まあそれでもよしとして例えばどんなゲームで見た事があったかな。
ステータス値なんかはFFでもDQでも255が上限ってのをよく見るだろうか。FFで言えばFF10でパーティーメンバー全員の、力以下八種のステータスを全部255にした記憶が強烈に残っている。日本版とインターナショナル版で二回。何でそんな尋常でない時間を費やす行為を二度も行ってしまったのだろうかと、今ではちょっと後悔する時もある。何としてもあのセーブデータは消さない様にしないと。
DQだとあれかな、DQ5ではぐりんの「うんのよさ」が255だったんじゃなかったかな。バトルについては一切役立つことのなかったはぐりんだったけど、仲間になった時はそりゃ嬉しかったもんだねー。ただ、そのセーブデータも先日ご臨終に…この事件が私にPS2版DQ5の購買意欲を倍増させた事は言うまでもない事か。
後、FF6の「ちぬられたたて」を忘れちゃいけないな。あれは苦労したから、殆どが「リボン」で防げるステータス異常の数々じゃなく、純粋に「256回」っていうべらぼうな数に。
と、こうして軽く振り返ってみると、やっぱり「256回」ってのは凄い数な訳だ。ステータス値を上限まで上げるのも、「ちぬられたたて」を「えいゆうのたて」にするのも、何にしたって相当の時間がかかる。「256」ってのはそういうもんだよ。それを、どう頑張っても一日に一ずつしか前進出来ない状況で「第256回」を迎えたっていうのは、やっぱりそれは凄い事だと思う。今日ばっかりは、自分で自分を褒めてやろうじゃないか。うんうん。
そんな訳で、今日はお開き。
今度は、23世紀初頭頃に予定されている「第65536回」でお会いしましょう。
05/10/12(水) 第257回 vs国土交通省の人
本日、帰りの電車内での出来事だった。
今日も朝が早く、正直眠くて仕方なかった私は車内アナウンスをろくに聞いていなかったのだが、どうやら国土交通省の人が何らかのアンケートをするらしく、アンケート用紙を配って回るから宜しくお願いしますとの事。
本音を言えば、ご遠慮戴きたかった。何となれば、猛烈に眠かったから。しかし国土交通省の人は容赦なく私にアンケート用紙とペンを渡し、アンケートに答える様強制するのであった。
うーむ、面倒臭い。でも一旦渡されてしまった用紙を突き返す程私も性格が悪い訳じゃない。しょうがないなあ、渋々記入する事に。
質問は極々簡単な事だった。今乗っている電車には何処の駅から乗ったのか、何処で降りるのか、乗車目的は、何人連れか、お住まいの市、等々。何せ眠気がピークを迎えようとしていた私はさっさとそれらを書き終わり、国土交通省の人が回収に来るのを待っていた。
しかしあれだ、何となく納得行かない気がしないでもない。何目的のアンケートだかよく分からないけど、もうちょっとJRを利用するお客様というものに対するそれなりの対応というものはないのだろうか。って言うかまあ私がひたすらに眠かっただけという事の様な気もするが、しかし国土交通省の人は一部の乗客に対し、途中停車駅で乗ってきたもんだと思い込んで二度目のアンケート用紙を渡そうとした一幕もあった。車掌との連携も十分に出来ていないのか。そういう不満を感じてしまっても仕方のない所である。
「国家公務員は国民の税金を食い物にしている」なんていう酷く漠然とした敵意識があるという訳ではないのだが、しかしこのまま何も言わずあちらさんをのさばらせておく訳にもいくまい。私は決意した。一言、ガツンと言ってやるのだ。勇気を持って、国土交通省の人に一市民の意見をぶつけるのだ。
お、お前等、そんないい加減な仕事ばっかりして国から給料を貰ってるなんてな、お、俺は断じて、ゆ、ゆ、ゆ、
国土交通省の人「あ、ペンはサービスになります。どうぞお使い下さい」
…許す。
05/10/14(金) 第258回 俺のエベレスト
「問題です! 世界最高峰として名高いエベレストの標高はズバリ何メートル?」
「そんなの簡単だよ。8848.13メートルだろ?」
「ブーッ! 正解は8844.43メートルでしたー」
「は? 何訳分かんない事言ってんの」
「ついこないだ『実は3.7メートル低かった』っていうニュースやってたでしょ。まさか知らなかったとか?」
「バ、バカヤロー! 知らなかった訳ないだろー!」
「だって間違えたじゃん」
「つーか間違えたとかじゃないよ。俺にとってのエベレストは8848.13メートルなんだよ!!」
(意味不明)
05/10/15(土) 第259回 エベレスト縮小化に伴う影響
昨日の話に関連するけど、この度のエベレスト山身長詐称標高改定事件は、一部の人達にとってみたら由々しき問題だったかもしんないね。そりゃまあ勿論先方さんは世界一高い山な訳ですから、それに少なからず節点を持って仕事をしている人は山ほどいる訳で、各方面でてんやわんやだったんだろうなあというのは容易に察せますが、今日私が言いたいのはそういった人々の事ではなく、「エベレストの標高が8848.13メートルだと覚えていた人」についての事である。
「エベレストの標高は8848.13メートル」
それは長年にわたってこの世界に存在した一つの決め事、一つの掟であった。多分、エベレストが世界一高い山でなければ、この何処をとってもキリの悪い数なんてのは注目するに値しなかったただの文字列だったであろう。事実、世界第二位のK2(別名を「チョゴリ」)という山の標高を知ってる人がどれだけいたものかは怪しい。
しかしエベレストは世界第一位の山である。だからこそ、この8848.13という数字には大きな意味があり、だからこそ、この数字をある人は知識として、またある人は雑学として記憶するのである。
その絶対不変である筈だった決め事があの日から通用しなくなってしまった。常に物事が動き続けるこの現代、昨日の常識が今日も常識であるなんて保証は何処にもありはしない。軽いうんちくネタとして、誰かに自慢げに話して聞かせようものなら「今更何言ってんの?」「世間に疎過ぎ」「時代遅れ」「バカ」等といった罵倒雑言の嵐に遭う時代になってしまったのだ。
勿論、「バカ」と言われない為には新たに「8844.43メートル」というデータを記憶すればいい話なのだが、実際それはそんなに簡単な事ではない。
一度完全に覚え切ってしまって、最早お前の頭の中で「エベレスト」という単語と深く関わってしまった「8848.13」なる数字は都合良く訂正後の数字と置き換わってはくれないぞ。お前がいつか懸命になって脳内のニューロンとニューロンを繋げ合ったシナプスはだ、お前が誰かにそのうんちくを自己陶酔しながら語るその度に太く丈夫なものになっていったんだよ。
あれだな、自業自得ってやつだな。
相手の引き気味な空気読まないで自分勝手に山の高さの話ばっかりしてるからだ。
05/10/17(月) 第260回 九死に一生
今日の帰り、駅へ向かうバスに乗る為バス停へ向かってトボトボと歩いていた時に、それは起こった。
顔面からクモの巣に突入
それは正しく青天の霹靂であった。確かに私はいつもうつむき加減に歩く癖があり、何か考え事でもしていると知人とすれ違っても気付かない事も多々ある位に周囲が見えなくなってしまうという困った人間なのだがしかし、別にその時私は、どうしてもクモの巣に激突せざるを得ない様な狭い狭い路地を抜けて来た訳ではないし、時間帯的にも夕方時分でしかも曇り気味あったとは言え十分に明るかった。それなのにやってしまったのである。頭から、思い切り。
果たして貴方はクモの巣に引っ掛かった経験がおありだろうか? 滅多にある事ではあるまい。巣の排除を目的として多少触れたりする事があったりはした事だろうが、意図せず引っ掛かってしまった人というのはそうはいまい。何しろ私は見事クモの策略にはまってしまったのである。一事が万事クモの思惑通りである。
私は今日程に、自分が「ヒト」という種の生命体で良かったと思った事はない。何となればもし私が何らかの、クモの捕食対象であったとしたなら、本日、人間が言う所の2005年10月17日をもってその生を終えていたであろうからだ。人生まだまだ三割程しか謳歌していないにも拘らず、前方不注意が祟って憎きクモの夕食となってしまう所だったのだ。私は、私を人間としてこの世に誕生させてくれた神様に感謝すべきであろう。
とか何とか言ってても、やっぱり最大の被害者はあのクモなんだろうね。
何せ、突如現れた巨大生物が巣の三割程を破壊して去っていったんだから。
悪い事したかもね。ゴメンね。
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